2010年12月07日

第5回[拡大]勉強会報告:腰原幹雄准教授<2>

■耐震要素の被害
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伝統的構法の主要な耐震要素に土壁がありますが、その被害は、貫のところで大きなひび割れ、あるいはばっさり落ちてしまう、あるいはせん断破壊するとか、部分的に破壊するという傾向が見られます。

新潟県中越沖地震で、お寺にヒヤリングしたときに「もう土壁は嫌だ」と言われました。2004年の新潟県中越地震で土壁が壊れて、檀家さんに無理を言って修理をしてもらったのに、また土壁が壊れて、また修理をしなければいけないと。

たぶん、土壁というのは、もともと材料が身近にあって、手に入れやすく、地元の職人さんが手軽に扱え、補修や修理なども比較的安価で容易に行える工法だったのだと思います。現代の価値観や基準でいうと必ずしも補修さえすればよいというものを望んでいるとは限らない。だとすると、こういった壊れ形をどうやって制御するのかということも考えなければいけないと思います。
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また、垂れ壁付き独立柱が力学的に解明されてきました。柱と垂れ壁、あるいは横架材がセットになっているものを耐震要素として評価できるということです。

地震での壊れ方は、垂れ壁が先に壊れる。足元側で拘束されていると床の部分などで柱が折れる。柱から横架材が外れてしまうなどが見られます。そして、柱が差鴨居など横架材の下の部分で折れてしまうという被害が一番多い。


これは、建築研究所で行われた垂れ壁付き独立柱の振動台実験です。
柱の太さ、垂れ壁との比率で、壊れ方をコントロールするわけです。これらの壊れ方を見たときに、地震被害にも土壁が先行破壊するものと柱が折れるものとがありますが、垂れ壁の方が先に壊れて、柱を折らず、若干粘りのある壊れ方のほうが安全性を確保できるものと言えます。

 ko_5-2.jpg足元を留める留めないという話ですが、足元を留めていないと浮き上がったり、中途半端な布基礎だと、外れて倒壊をしてしまうというものが能登半島地震の被害で見られています。ただ滑るだけではなくて、ロッキング挙動による現象が門などでは見られます。
  

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posted by これ木連 at 17:27 | Comment(0) | 第5回勉強会(腰原幹雄氏)報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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